3Dプリンター出力サービスをしていると、いろいろな製品を作成します。小さい物から大きい物、簡単な物から複雑な物・・・・複数の製品を3Dプリンターで作成し、ASSY(複数の製品が組み付けられたユニット)するのもあります。今回は、ASSYする製品を作成する前に知っていた方が良いなぁ〜と思う情報です。知っている人もいるかもしれませんが、簡単な形状で説明します。
簡単なサンプルデータの説明
画像がサンプルデータです。とっても簡単ですね。[白色Aパーツ]と[緑色Bパーツ]の2点で作成されています。普通に考えると
- CADでデータを作成
- STLファイルに変換
- 3Dプリンターで作成
- 組み合わせる
で作成すると、綺麗にAパーツとBパーツが合体!となりそうですが、そうなりません。なぜでしょう?経験された方いませんか?
公差を考慮すれば?
公差?と思った人は、ものづくり関連の人でしょうか?半分正解です。公差って何?と思われる人もいるとおもいますが、簡単に言うと余裕(スキマ)を作成して、多少ずれても良いようにします。例えば、Aパーツの穴を0.1mm大きくします。加工で作成するのであれば100点だと思います。(リーマとかの話は省略します)
3Dプリンターのデータと積層
加工では問題ないが、3Dプリンターでは・・・・STLデータと3Dプリンターの積層に関係します。とくに円柱のような形状は要注意です。STLデータは画像のように、三角ポリゴンの集まりで表現されています。作成する時のトレランスで綺麗さが変わりますがこの時点で円が疑似円(多角形)に変わっています。
わかりやすく画像で説明すると
CADではピンクの円ですが、STLデータにすると黄色の疑似円(多角形)になります。(黄色が見にくい・・・・)
もう1つの積層ピッチは、作成する方向にも影響しますが、積層の細かさによって曲面や円柱などの綺麗さはかわります(積層断面も)。今回の形状は簡単な形状なので、積層ピッチを細かくすれば解決しそうです。複雑な形状の場合はどうすれば良いのでしょうか?
ASSYを考慮した3Dプリンター製品のまとめ
まずは、CADで公差を考慮して製品を作成します。インクジェット方式であれば積層ピッチ0.03mmであれば0.2mm考慮すれば問題ありません。公差を考慮しない場合は、接する部分は仕上げ(ペーパーなど)が必ず必要です。この仕上げは軽く微調整くらいです。ゴシゴシこするとピッタリを超えてスカスカ状態になります。あまりオススメしませんが、アクリルであれば何度かグリグリかみ合わせると削れてはまります。
3Dプリンターで製品を作成し、パーツの組み立てたら「あれ?はまらない?」と思ったら1度データを確認してみてください。
ものづくりの相談・御見積りは、無料です。
ご興味のある方は、気軽にご連絡ください。
有限会社中山木型製作所 担当:上原 電話:0566-42-4838