3Dプリンター使いの上原です
今回はいつものブログと違い、木型関連のお話です。
ケミカルウッドって、ご存知ですか?
鋳造用木型を作成している中山木型では、普通に使っている材料なのですが
業種が違うと、聞いたことがない言葉かもしれません。
簡単に言うと
ポリウレタンやエポキシで作られた、木材のような材料
です。
木型屋なんだから、木を使って型を作るのでは?
と思われる人が多いですが、
木型で使う材料は
- 木(紅マツ、集成材など)
- ケミカルウッド
- 発泡スチロール
などがあり、用途によって使い分けます。
なぜ木型でケミカルウッドを使うのか?
木は、木目があるため加工するのに知識や経験が必要です。
工作機で木を加工すると、木目によって
木がめくれたり、部分的に欠けてしまいます。
そうなってしまったら、後で手修正するので作業時間がかかります。
そこで
木目を気にしなくて工作機で加工できる
ケミカルウッドの出番です。
全部の木型を、ケミカルウッドで作成すれば良いのでは?と思いますよね?
それでも
- 材料費を安くする
- 型を軽くする (中子だけ、木を使った型にする場合もあります)
- 工作機より、手作業で木を加工するほうが早い形状
ということがあるので、まだまだ木で型を作る必要があります。
ケミカルウッドの使い道
ケミカルウッドは、鋳造用木型だけの材料ではありません。
他に
- マスターモデル
- デザインモデル
- 真空成形型
- 組み付け治具
- 検査治具
などにも使われます。
ケミカルウッドにはいくつか種類があり、
用途に合わせて材料を選択します。
RAMPFさんの製品で説明すると
RAKUーTOOL SB-0080 白色
RAKUーTOOL SB-0140 薄緑色
RAKUーTOOL SB-0240 アプリコット色
RAKUーTOOL MB-0720 薄茶色
RAKUーTOOL WB-0691 薄青色
RAKUーTOOL WB-0700 緑色
RAKUーTOOL WB-0801 灰色
になります。
※この他にもあります。
型番(品番)によって「色」や「密度(比重)」が変わります。
材料メーカーさんによって、表現方法は違いますが
型番(品番)の数値が大きい = 密度(比重)が高い
になります。
密度(比重)が高くなるほど、重くて硬い材料です。
中山木型が、主で使用しているケミカルウッドは
RAMPF RAKUーTOOL MB-0720
です。
密度(比重)は、0.72g/cm3になります。
この材料は、工作機加工しやすく、キレイに仕上がります。
ケミカルウッドは接着できる
工作機での加工は、工具の長さで加工できる範囲が決定されるため、
高さがある形状を作成する場合
加工 → 接着 → 加工
を繰り返します。
そのため、お互いを接着できるケミカルウッドを重宝します。
ケミカルウッドの加工承ります
中山木型では、ケミカルウッドの加工だけの依頼も受託しています。
ご指定のメーカー・型番がございましたら
仕入れて、加工することも可能です。
3Dプリンターも
ケミカルウッドの切削加工も、ご相談ください。
ものづくりの相談・御見積りは、無料です。
ご興味のある方は、気軽にご連絡ください。
有限会社中山木型製作所 担当:上原 電話:0566-42-4838