3Dプリンター使いの上原です
元CADメーカのSEだった上原が、CADについてわかりやすく説明する、その2です。
こっちが本命かな?
実は、3Dプリンター用のデータを出力する時に、CADで注意して欲しいことが1つだけあります。
なんでしょう?
それを説明するためには、3次元CADの立体データを作成する要素「サーフェス」と「ソリッド」を知ってもらう必要があります。
3次元CADについては、「CADで3Dデータを作成する その1!誰でもわかる、CADって何?」を参照ください。
この、サーフェスとソリッドの違いを、わかりやすく説明します。
と、その前に・・・・。
CADには、線・円・円弧・スプラインなど複数の要素(アイテム)があります。
これらの要素を組み合わせて、図面作成・設計・モデリングなどをします。
CADの種類によって、特徴や操作方法の違いがあるため
慣れ(ナレ)が、データを作成するスピードの差になります。
そのため、なかなか新しいCADを購入せず
使い慣れたCADを使い続ける人が多いのです。
しかし、先方のお客様と同じCADで操作する必要がある場合は
新しいCADを導入し慣れる必要があります。
練習あるのみです!!
まぁ、他のCADをさわっていれば比較しながら覚えると早いんですけどね。
とくに若い人は、覚えるの早いです!!
立体データを作成する要素サーフェスとは
サーフェスは、骨組みを作成して紙を貼る感じです。ハリボテをイメージしてもった方が良いかな?
例えるなら、青森のねぶた祭りの山車?ハリボテなので、中身は空洞です。
昔のCADは立体を作るのに、このサーフェス機能しかありませんでした。
そのため、長年CADを利用されている方(年配の方)は、サーフェス使いの方が多いです。
立体データを作成する要素ソリッドとは
ソリッドは、羊羹(ヨウカン)です。
半分にしても、中身がある形状になります。
ソリッドは、演算で形状を作成します。
例えば、A(円柱)とB(角柱)を、演算(和・差・積など)してCを作成します。
学校で習った、数学の世界ですね。
演算じたいはコマンドで計算できるので、数学苦手でも大丈夫ですよ!!
3Dプリンター用のデータを出力する時に、CADで注意して欲しいこと
サーフェスとソリッドの違い、わかりましたか?
本題の「3Dプリンター用のデータを出力する時に、CADで注意して欲しいこと」ですが
それはCAD上で、「ソリッドにしたデータをSTL出力して欲しい!」これだけです。
※STLとは、一般的に3Dプリンターで製品を作成するデータの種類です
なぁーんだぁ!と思った方は、3Dプリンターを利用されたことがある方です。
意外と、知らない人が多いんです。
では、なぜソリッドにする必要があるのでしょうか?
それは、3Dプリンターがスライスデータを使用しているからです。
製品をスライスして、3Dプリンターで計算するのですが
中身が空洞だと輪郭のデータしかないことになり
製品が作成できないのです。
サーフェスで作成しても、後でソリッド化することも可能です。
できれば、1パーツ(部品)を1つのソリッドにして
その1つのソリッドを、STL出力してください。
たまに、ソリッドの演算忘れのデータが送られてくることがあります。
こちらで修正も可能ですが、
1つのソリッド = 1つのSTL
で、お願いします。
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ご興味のある方は、気軽にご連絡ください。
有限会社中山木型製作所 担当:上原 電話:0566-42-4838