3Dプリンターで、「折りたたみイス(ミニチュア 1/8.6)」を作成しました。CADからデータを作成し3Dプリンターで出力するまでの工程を説明します。ミニチュアを作成するのですが、最初は実際に人が座れる寸法で作成し、最後に縮小して調整します。まずは、出力するためのSTLデータが必要なためCADでデータを作成します。(画像は、最終目標の折りたたみイス)
CADで図面を作成する
CADで図面を書いていくのですが、問題は可動部分です。開く・閉じるをできるのが、折りたたみイスです。簡単そうに見えて、図面を書こうとしても書けないのです・・・・困りました。いろいろな折りたたみイスを見ましたが、それぞれ特徴もあり、パイプが金属でできているため、可動部の軸も細いです。3Dプリンターの材料は樹脂のため金属のような強度ありません。軸を太くする必要があるのですが、あまり太くするとデザイン的に格好悪い物になってしまいます。(画像は、寸法無しの図面)
CADで3Dデータを作成、3次元設計の良さを感じる
図面から3Dデータを作成するのは、難しくありません。図面がしっかりしていれば! 図面が読めれば!が条件ですが・・・・3Dを作成すると、図面で描けなかった問題点が発生します。こうなると3次元設計しながら形状を変更した方が早いです。イスを開いた状態から閉じた状態にできるのか、3次元で確認します。可動部の変更は、かなり時間がかかりました。(画像は、閉じた状態のイス)
3Dプリンターで出力と仕上げ
1/8.6(中途半端な数値ですが意味があります)に縮小し、STLデータを作成します。3Dプリンターは、Objet30Primeを使いアクリルで出力します。もし、材料をABSで作るのであればクリアランスを大きくする必要があります(写真は、3Dプリンターで出力後の状態です。白いのは材料のアクリルで、少し透明に見えるのがサポート材です)。サポート材は、製品が折れたら困るため爪楊枝で荒取りし、アルカリ溶液で溶かしました。
感想と、3Dプリンター出力サービスの費用
折りたたみイスとしては完成です。閉じたり、開いたりしても問題ありません。ただし、イスの上に物をのせるとパイプが少し曲がります。ABSの方が強度があったと思います。
中山木型の3Dプリンター出力サービスの費用としては
材料 |
アクリル(VeroWhite) |
作成時間 |
約2時間 |
費用 |
10,000円 |
になります。(CADデータ作成費用は入っていません)
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