3Dプリンター使いの上原です
3Dプリンターをコピー機のイメージをされている方がいますが、3Dプリンターにスキャナー機能はありません。
今、「え?」と思った人いますよね?意外と多いんです。
3Dプリンターは、3Dデータがないと製品を作成できないのです。
とってもお世話になっている、3Dスキャナーの話です。
目の前にある製品をデータ化(3Dデータを作成)する機械は、3Dスキャナー(非接触3次元測定機)と呼ばれます。
※接触型3次元測定機もありますが、省略させてください。
工業用の3Dスキャナーは種類にもよりますが
3Dスキャナー 500万円
必要ソフト 500万円
になります。1,000万円の高価な機械です。
その分、精度が高いです。
精度が良すぎて、傷もデータ化するくらい優秀です。
3Dスキャナーの機械がブランド化されているので、
「3Dスキャナーの〇〇を使用しています」
と言われれば
「(精度の高い)良いの持ってますね」
と答えることができる、マニアックな世界です。
まぁー、3Dプリンターも同じですけどね(笑)
3Dスキャナーの弱点
弱点を1つあげるとしたら、それは・・・深い穴。
それには理由があります。
3Dスキャナーは、3つのレンズで形状を認識します。(別な方式もあります)
人間は、2つの目で形状を認識してますね。
深い穴は、1つの目(レンズ)で確認できても、他の目で認識できないと奥行きの認識ができません。
と言うことで、深い穴は奥がボケます。
ほとんどの場合は必要ないので、ぼかしたままにします。
必要な場合は、モデリングします。
私が、事前に製品画像をメールしていただくのは
3Dスキャナーでデータ化がすべてできるか、チェックしているのです。
特に「穴」です。
面倒かもしれませんが、ご協力お願いします。
3Dスキャナーの主な使用方法
使用方法を大きな分けると、「①製品の検査」と「②製品のデータ化」の2つになります。
①製品の検査
検査専用で3Dスキャナーを導入されている会社も多いと思います。
例えば、
・金型は完成したが、CADデータと同じように加工できているのか?
・長く使った金型が変形していないか?
・製品が正しい寸法で作成しているか?
など、品質保証課などで使われることが多いと思います。
もちろん、検査を外部に依頼される方もいます。
②製品のデータ化
とてもお世話になっています。
3D図面もCADデータも無い場合3Dスキャナーでデータ化します。
これで、3Dプリンターに出力できます!
手のひらサイズで、難しい形状でなければ50,000円くらいでしょうか
ですが、データ化の後に形状を変更するなどが必要な時は
CADに取り込めるデータにする作業が必要です。
ここからは、用途によってCADデータが利用できるように人が修正します。
平面、曲面、穴など・・・いろいろ作業すると金額もアップします。
費用は、時価です。(寿司屋?怖い!)
中途半端に修正すると使えないし、時間がかかると価格アップ。
短時間で綺麗に・・・「経験値」が重要なのです。
製品を3Dスキャナーを使ってデータ化、ポイントは!
過去、いろいろな形状をスキャンしていれば、経験値で早く綺麗にデータを作成します。
経験値=職人技
ポイントは、3Dスキャナーの種類と経験値です。
中山木型では、値段、形状、経験値、運搬・・・・いろいろ考えて
お願いする協力会社さん変えています。
3Dスキャナーでデータ化は10万円。
3Dプリンターで出力は1万円なんて、よくある話です。
1万円の製品を作成するのに、10万円のデータが必要なのです。
でも、汚いデータだと汚い製品しか作成できません。重要です!!!
ものづくりの相談・御見積りは、無料です。
ご興味のある方は、気軽にご連絡ください。
有限会社中山木型製作所 担当:上原 電話:0566-42-4838