3Dプリンター使いの上原です
何度も、ブログで書いていますが
3Dプリンターで製品を作成するには、必ず3Dデータが必要です。
3Dデータが無い場合は、3Dデータを作成する必要があります。
では、3Dデータがあれば
データどおりに3Dプリンターが作ってくれる・・・は、ちょっと違います。
なんで?と思った方
最後までお付き合いください。
今回は、3Dプリンター用データの注意するポイントをご紹介します。
費用計算の前にデータチェックをする
中山木型は、3Dプリンターの出力(受託)サービスをしています。
3Dデータはあります。3Dプリンターで作成した時の御見積りをお願いします。
と、連絡が入ります。
データがあれば、すぐに費用計算できると思われている人が多いですが、
費用計算する前に行う作業があります。
データチェックです。
なぜか?
それは、3Dプリンターで作成することができるデータなのか
チェックが必要だからです。
全体をチェックするのではなく
形状的に、怪しい箇所だけをチェックします。
3Dプリンター用データの注意ポイント2点
3Dプリンター用データで注意するポイントは
- 厚みが無い、薄い製品
- 溝の幅
の2点です。
そんなこと?と思うかもしれませんが、
この2点に問題があると、データどおりに製品が作成される保証はありません。
厚みや幅の目安は、
0.7mm
あるかどうかです。
もっとも、全ての3Dプリンターがこの条件ではありません。
使う機種や、積層ピッチ、配置方法、材料によって条件が変わります。
あくまでも、目安です。
また、ヒンジやクリアランスが必要な形状は別の注意点があります。
例外については、別のブログで書きたいと思います。
いつか・・・。
厚みがない薄い製品はどうなるのか?
厚みがない薄い製品は、形状が作成されない場合がある一方、
形状によっては、目安より薄くても作れる場合もあります。
3Dプリンターで作ってみないとわからないが本当のところです。
怪しい形状の例をあげると、ネジ山です。
ネジは先端に向かって、薄くなります。
このように先端に向かって薄くなる形状は
「作れる3Dプリンター」と「作れない3Dプリンター」があります。
どの機種で先端まで表現できるのか、本当に作ってみるまでわかりません。
形状確認だけでなく、実際にネジとして使いたい場合は、
下穴だけ作成して後加工(タップ)で仕上げる方法もあります。
ちなみに、
厚み0.3mmなどの微細な形状を作成したいのであれば、
微細専用の3Dプリンターで作成する方法もあります。
溝の幅が狭い製品はどうなるのか?
溝の幅が狭い形状を3Dプリンターで作成すると
- 溝がさらに狭くなる
- 溝が潰れる
になります。
仮に、隙間が0.1mmの形状を作成したい場合は
ほとんどの3Dプリンターで表現できません。
もし、隙間0.1mmを表現したい場合は
微細専用の3Dプリンターで作る方法をご提案します。
1つの3Dプリンターで、どんな形状も作れると考えない方が良いですね。
見積依頼する前に、データチェックをお願いします
準備された3Dデータは、3Dプリンターで表現できるデータでしょうか?
もう1度、ご確認ください。
CADだと、どんな3Dデータも作成できますが
3Dプリンターで作成できる製品を設計しましょう!
特に、縮小したデータの「厚み」「溝の幅」は要注意です。
ものづくりの相談・御見積りは、無料です。
ご興味のある方は、気軽にご連絡ください。
有限会社中山木型製作所 担当:上原 電話:0566-42-4838